トランジスタはNPNトランジスタとPNPトランジスタの2種類があり, 図1にNPNトランジスタの構造と記号を示し, 図2にPNPトランジスタの構造と記号を示す. トランジスタには3個の端子があり, エミッタ(E),ベース(B),コレクタ(C)と 呼んでいる.


NPNトランジスタを動作させるには,図3に示すように エミッタとベースの間にはベース側が正となるように電圧をかけ, ベースとコレクタの間にはコレクタ側が正となるように電圧をかける. ベースとエミッタはダイオードと同じくPN接合となっており, ベースからエミッタにベース電流IBが流れる. このベース電流IBを100倍程度増幅した コレクタ電流ICがコレクタからエミッタに流れる. ベース電流IBが変化すると, それに応じてコレクタ電流ICが増幅して変化するため, 微小な信号を大きな信号に増幅することができる.

PNPトランジスタを動作させるには,図4に示すように, エミッタとベースの間にエミッタが正となるように電圧をかけ, コレクタとエミッタの間にエミッタが正となるように電圧をかける. エミッタとベースの間はPN接合となっており,エミッタから ベースにベース電流IBが流れる. このベース電流IBを100倍程度増幅した コレクタ電流ICがエミッタからコレクタに流れる.

NPNトランジスタについて,ベースとエミッタの間の 電圧VBEとエミッタ電流IEの関係を示す特性図を 図5に示す.

図6にエミッタ接地におけるIC−VCE特性を示す. 特性図より,コレクタ電流ICは ベース電流IBが決まると, VCEにそれほど依存せずに決定することが分かる.

図7にエミッタ接地の基本的増幅回路を示す. 入力電圧v1によって生じるトランジスタへのベース電流 IBが増幅されて,コレクタ電流IC となる.この電流ICが抵抗Rに流れて 出力電圧v2となる.増幅度Avはv2とv1との 比をとり
Av=v2/v1
となる.増幅度Avを大きくするには,Rの値を大きくすればよい.

以上の回路では,1つのトランジスタを作動させるために2つの直流電源が必要と なっていたが,1つの電源から分けて動作させるバイアス回路もある. 以下各種バイアス回路を示す.



2004/5/20
制作 須田隆良 E-mail knxkg921@ybb.ne.jp