一般相対性理論と宇宙論
反粒子消滅の基礎理論
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反粒子の消滅
反粒子は粒子(反・反粒子)に衝突したときにのみ消滅する.
例えば,電子の反粒子である陽電子は電子と衝突すると消滅し,
2個またはそれ以上の光子に変化する.
電子と陽電子の静止エネルギーはそれらの光子のエネルギーに転換する.
全体のエネルギーは保存される.
自然法則1:反粒子は粒子(反・反粒子)に衝突したときにのみ消滅する.
宇宙において反粒子は粒子(反・反粒子)に衝突したときにのみ消滅する.
初期宇宙において反粒子は粒子(反・反粒子)に衝突したときにのみ消滅する.
初期宇宙は宇宙の一種であると考えられる.
自然法則2:いろいろな素粒子反応で反応前後のバリオン数は不変である.
これをバリオン数の保存則という.
バリオンは核子のようなスピン半整数のフェルミ粒子で強い相互作用する粒子である.
重粒子ともよばれる.
これらはバリオン数+1の素粒子と考え,
それらの反粒子はバリオン数−1の素粒子と考える.
バリオン数が保存しないなら,陽子は陽電子に崩壊するかもしれないが,
自然の事実としてそのような崩壊は見出されていない.
また,バリオン数が保存しているため,
安定した鉛(Pb)が安定した金(Au)に変化することはない.
なお,不安定な原子核は軌道電子捕獲等によってその原子番号を変えることがある.
軌道電子捕獲とは,
原子核中の陽子が軌道電子を捕らえて中性子になり,
ニュートリノを放出することをいう.
素粒子の崩壊は、
物質の安定性と粒子の崩壊 で述べたように,
ある粒子Xから複数の粒子が得られる現象である.
反粒子が崩壊しても反粒子は消滅しない.
自然法則3:いろいろな素粒子反応で反応前後のレプトン数は不変である.
これをレプトン数の保存則という.
電子,ミュー粒子,タウ粒子,
電子ニュートリノ,ミューニュートリノおよびタウニュートリノ
はレプトンと呼ばれる.
レプトンにはレプトン数1が与えられる.
反レプトンにはレプトン数−1が与えられる.
強い相互作用をするハドロンにはレプトン数0が与えられる.
反粒子
定義:反粒子は粒子と同じ質量・スピンの大きさ・寿命をもち,
ただ,電荷等の符合が異なる粒子である.
例えば,陽電子は電子の反粒子である.
簡単のため,クライン-ゴルドン方程式で説明する.
クライン-ゴルドン方程式は
(B50)
である.この方程式は自由粒子に対する平面波の解
(B51)
をもつ.
方程式(B50)の複素共役をとると,ψ*がψと同じ方程式を満たすので
(B52)
の時間変化をする解があれば
(B53)
の時間変化をする解も存在する.
エネルギー解釈
因子(B52)の時間変化をする解がエネルギー+Eの解であり,
因子(B53)の時間変化をする解がエネルギー−Eの解であり,
その結果,正負一対のエネルギーの状態が存在すると解釈する.
時間・空間解釈
因子(B52)と(B53)の解から,エネルギー解釈では,
正負一対のエネルギー状態が存在すると解釈するが,
数式ではエネルギーと時間の積に対する正負一対の状態が存在することになっている.
そこで,時間・空間解釈では因子(B52)と(B53)の解から,
エネルギーEで時間進行が正負一対の状態が存在すると解釈する.
実際には,解はψとその複素共役のψ*であるから,
時間進行が正負一対の状態であるだけでなく,
同時に互いに空間反転した状態にもなっている.
以上から,時間・空間解釈により,
粒子の状態(波動関数)を時間・空間反転すると反粒子の状態(波動関数)となり,
逆に反粒子の状態(波動関数)を時間・空間反転すると粒子の状態(波動関数)となる.
CPT定理
時間反転をT反転,空間反転をP反転,粒子を反粒子に変える変換をC反転と表記する.
時間・空間解釈により
PT=C (B54)
である.
この式にC反転をとると
CPT=C2 (B55)
となる.C2は粒子の状態を反粒子の状態に変え、
さらにその反粒子の状態をもとの粒子の状態に変える変換であるから、
C2=I(恒等変換) (B56)
である。したがって、
CPT=I (B57)
である。すなわち、CPT反転は恒等変換である(CPT定理)。
CPT反転が恒等変換であるため、
C反転、P反転、CP反転に対して対称性が破れていてもよい。
一般相対性理論と宇宙論
制作:須田隆良(2000/8/1) 修正(2001/10/18)
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