一般相対性理論と宇宙論
共変形式の万有引力の法則のニュートン近似
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6.万有引力の法則の共変形式 試案2で説明した万有引力の法則を具体的な問題に適用する.
これにより,
共変形式の万有引力の法則と
ニュートン力学における運動方程式および万有引力の法則との関係を示し,
さらに,
付録6.運動方程式の共変形式で示した4元力fi (B11)との関係も示す.
「万有引力法則の共変形式 試案2」により,万有引力の法則は
(C1)
である.
Ki は万有引力についての4元ポテンシャルである.
Li は運動量密度ベクトルで
(C2)
で定義される.ui は4元速度で
(C3)
で定義される.定数αは
(C4)
とする.
Ki に相互作用する質量 m の物体が受ける力は,
重力場テンソル Hij を
(C5)
と定義したときに
(C6)
になると仮定する.
一般的にKi を解くことができる.
結果だけを記すと,体積要素 dv',
体積要素 dv' から求める4元ポテンシャル Ki までの距離 r,
時刻 t-r/c における Li によって
(C7)
となる.
運動方程式は
(C8)
となる.
簡単な例として,原点に質量Mの質点Aが静止している場合を考える.
質点Aが静止しているので,4元ポテンシャルKi は
第0成分を除いて0となる.また L0=ρu0=ρc となる.
式(C7)より
(C9)
となる.
この場合,ニュートン力学によれば,ポテンシャルφは
(C10)
で与えられる.
ニュートン力学によれば,
ポテンシャルφによって質点Aと万有引力相互作用する質点Bは,方程式
(C11)
に従って運動する.
式(C4),(C10)の関係によって,4元ポテンシャルKi は
(C12)
となる.
反変ベクトルの4元ポテンシャルKi を
共変ベクトルの4元ポテンシャルKi に変換すると
(C13)
となる.
定義式(C5)により,重力場テンソル Hij は
(C14)
となる.
共変テンソルの重力場テンソル Hij を
反変テンソルの重力場テンソル Hij に変換すると
(C15)
となる.
運動方程式(C8)より
質点Aと万有引力相互作用する質点Bの運動方程式は
(C16)
となる.
右辺にある4元運動量Pi は
(C17)
であることに注意する.
運動方程式(C16)の第0成分は
(C18)
となる.
f=-m・gradφとおくと,式(C18)は
(C19)
となる.
これは付録6.「運動方程式の共変形式」で与えた4元力fi(B11) の第0成分と一致する.
運動方程式(C16)の第1成分〜第3成分は
(C20)
となる.
まとめると
(C21)
となる.これは4元力fi (B11)の第1成分〜第3成分に一致する.
質点Bの速さvが光速cに比べて十分に小さいときには,τ=t となり,
方程式(C21)は
(C22)
となる.これは方程式(C11)に一致する.
一般相対性理論と宇宙論
制作:須田隆良(2000/12/1)
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